寺本動物病院Staff Blog

運動器超音波セミナー



先日、名古屋市獣医師会館で行われた運動器の超音波検査セミナーに参加させて頂きました。講師は東京大学附属動物医療センターで整形外科と神経外科を担当されている本阿彌 宗紀先生です。

 獣医医療の分野において、腹腔内臓器や心臓を対象とした超音波検査は比較的普及していますが、運動器の超音波検査はまだ新しく、10年前には耳にしませんでした。超音波検査は全身麻酔が不要であり、一定水準以上の性能をもつ超音波診断装置があれば検査ができますので今後普及していく診断方法ではないかといわれています。

 セミナーでは、はじめに講師の先生の実演を見学させて頂き、その後各2〜3人のグループに分かれ、実習形式で用意された犬の膝関節と肩関節を超音波診断装置で観察します。比較的高齢の犬でみられる前十字靭帯断裂とそれに伴う半月板損傷や上腕二頭筋腱滑膜炎の診断方法を中心に学ぶことができました。

  間近で講師の先生が描出する様子を見ることができることや、直接質問できることが実習形式セミナーの良さであると実感しました。また、同じグループで受講されていた先輩獣医師の先生方と昼食をご一緒し、参考や刺激になるようなお話を色々聞くことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。今後、繰り返し超音波検査を行う中で検査精度を高めていきたいです。

 獣医師  舩木 大志
  1. 2018/04/13(金) 07:45:50|
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WJVF 第8回大会参加について


今月上旬、大阪で開催されました「WJVF(West Japan Veterinary Forum) 第8回大会」という学会に参加して参りました。
会場となったホテルには約10の教室が設けられており、学会としては比較的規模の大きいものです。各教室で異なるテーマの講演が行われ、最も興味があるテーマの講演を選択し聴講するというものです。
中でも整形外科に関するある講演は講師の先生の話が上手く、内容も興味深いものであったため最も記憶に残るものとなりました。
また会場内には企業展示があり、検査機器メーカー、医療器具メーカー、製薬会社、ペットフードメーカーなどが新商品を展示しています。その中には獣医学書籍の出版社もあり、新しい書籍や雑誌を手に取ってみることができます。今回は以前から気になっていた画像診断に関するテキストを注文してきました。日々の診療で欠かすことの出来ない画像診断の精度を高められればと考えています。

獣医師 舩木
  1. 2017/07/25(火) 23:08:43|
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動物の室内飼育


最近、祖父母が家を改築しました。
改築理由は飼っている猫を完全室内飼いにしたかったからだそうです。

昔は犬も猫も生活の大半を外の環境で過ごしたり、予防接種やフィラリア、ノミダニの予防などの管理が甘い家が多かった気がします。ですが、今では犬も猫も完全室内飼いが当たり前で予防は絶対にしてます!という家が増えてるなと、感じます。
生活以外でもご飯の種類や去勢・避妊、トリミングなど動物のためにと色々してあげられる事が増えましたね。
そのため、交通事故や病気などのリスクが下がり長生きする子が増えています。
しかし、運動不足による肥満やしつけなど新たに問題となることも出てきています。
生活環境が変わったのならば、心がけることも変わってきます。
より健康で長生きしていけるようしっかり考えていきましょう。


動物看護師 池田有里

  1. 2016/12/05(月) 14:50:51|
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整形外科実習

IMG_2690.jpg

写真は,先日骨折整復の実習を受講した際に使用した人工骨です。
この手の実習セミナーは,話を聞くだけではなく,実際の動物や模型を使用して
トレーニングを行います。
もちろん動物を使用するトレーニングは,外科手術ではなく超音波検査の実習や
リハビリテーションの実習といった,生体を傷つける事が無いものに限られます。

今回のトレーニングは,太ももの骨とすねの骨を想定したものでした。
なんら新しい治療でも何でも無いテクニックですが,骨に打ち込む金属製の
ピンの刺入時や,骨にドリルで穴をあける際などにおける「ちょっとした」,でも
とても大切なコツを再確認しました。

昔は骨折というと,犬も猫も交通事故が一般的な原因であったようです。
屋内での管理が大半になった現在は,室内での転落事故によるものがほとんどです。
また,品種特有の遺伝的な素因により整形外科手術が必要になるケースも多いでしょうか。

普段,特に整形外科手術を行う際にいつも思いますが,言う事を聞いてくれない動物相手の
骨折治療は術後管理の難易度が高く,大変です。
患者本人も大変かもしれないのですが。

ただ,とてもやりがいのある仕事です。
外科に限らずですが,今後もトレーニングは欠かさず行なっていくつもりです。

獣医師 寺本圭志
  1. 2016/11/28(月) 01:06:22|
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ネコの腎不全に関する新たな発見

20161104ネコ
10月中旬のことですが、気になるニュースを目にしました。

ネコの死因のトップは腎不全とされていますが、ネコが腎不全を患いやすい原因については解明されていませんでした。10月に東京大学の研究グループによって、ヒトやマウスが急性腎不全になった際に腎機能を改善させる「AIM」というタンパク質が、ネコでは機能しないことが発見されたそうです。

ヒトやマウスのAIMは腎機能低下時に血液中から尿中に移行し、腎機能を速やかに回復させるそうですが、ネコの場合は血液中に十分なAIMがあっても腎機能回復には至らず、慢性腎不全になってしまう可能性が高いのだそうです。

治療薬が開発されるまでにはまだまだ時間がかかりそうですが、このタンパク質の働きが解明されたことでネコちゃんの寿命を大幅に延ばせる可能性が出てきました。

腎臓は一度機能が低下してしまうと回復しないため、早期発見と治療により、いかに腎機能を低下させないかが現在行われている治療の基本方針になります。

大切なネコちゃんに「多飲、多尿、食欲不振、嘔吐、体重減少」などの症状がみられましたら、腎不全が疑われますので、1日でも早く動物病院に相談していただきたいと思います。

写真は散歩中に出会った、顔はこわく見えますがとても人懐っこい仔猫です。

獣医師 舩木大志
  1. 2016/11/06(日) 14:39:20|
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