寺本動物病院Staff Blog

新型コロナウイルス関連Q&A〜厚生労働省〜

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今日は新型コロナウイルス感染症について、動物を飼育する方むけのQ&Aを厚生労働省のHPより
抜粋してお届けします。

Q;飼育しているペットに感染しますか?
A;海外ではヒトからイヌ、ネコ、トラが感染した事例が数例報告されています。しかし現時点では感染事例は非常に限られており、新型コロナウイルスはヒトからヒトへの飛沫感染や接触感染が中心であると考えられています。


Q;感染した動物での症状はありますか?
A;イヌでは明確な症状は確認されていません。ネコでは呼吸器症状および消化器症状があったとの報告があります。


Q;ペットからヒトが感染した事例はありますか?また、ペットを飼育する上で注意すべきことは?
A;これまでのところ新型コロナウイルスがペットからヒトい感染した事例は報告されていません。しかしながら、動物由来感染症の予防のため、普段から動物に接触したあとは手洗いや手指用アルコールでの消毒等を行うようにしてください。


Q;新型コロナウイルスはコウモリ由来というのは本当か?
A;新型コロナウイルスの自然宿主は現在のところ不明です。その遺伝子配列がコウモリ由来のSARS様コロナウイルスに近いため、起源となった可能性が考えられています。


Q;犬を飼育していますが、狂犬病のワクチンは春のうちに打たないといけないか?
A;感染拡大状況等を踏まえると柔軟に対応する必要があると考えられる。動物病院を受診する際は、各病院に事前に相談するなどして、集団感染を防ぐための配慮が必要。
→寺本動物病院での対応および受診にあたっての注意事項は、前回の記事にまとめてありますのでぜひご覧ください。

獣医師 寺本
  1. 2020/04/21(火) 20:20:32|
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ロイヤルカナン ベテリナリーシンポジウム

ロイヤルカナン ベテリナリーシンポジウム

2月16日、名古屋市のANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋で開催されましたロイヤルカナンベテリナリーシンポジウム2020に出席してきました。毎年開催されてきたこのイベントも今年で20周年だそうです。

今回は皮膚疾患と消化器疾患に関する講演を聞きました。ロイヤルカナンに限らず、フードメーカー主催の講演は療法食の普及促進も開催目的の1つであるため、治療を行う上で療法食の必要性が高い皮膚疾患と消化器疾患は選ばれることが多いテーマです。

3名の講師はいずれも著名であり、一般的な動物病院で治りが悪かったり継続的な管理が難しい症例を専門的に診療してみえます。まだ教科書に明記されていないような論文レベルの新しい情報や、今後参考になりそうな経験談を聞くことができ有意義な時間を過ごすことができました。

その後、全国8都市で開催予定だったこのシンポジウムも新型コロナウイルス感染症の影響から4都市では中止になってしまったそうです。国がワクチンの開発に力を入れているというニュースを聞きましたが、早く安心して穏やかに過ごせる日が来ると良いですね。


獣医師 船木
  1. 2020/02/28(金) 12:48:17|
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犬アトピー性皮膚炎の治療に新たな光明

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最近は,人と同様に犬においてもアレルギー性の皮膚疾患が多く認められます。
「イヌアトピー性皮膚炎」は,病気の仕組みがまだまだ完全に解明されているわけではありませんが,
ヒトのアトピー性皮膚炎と多くの類似点を持つことが知られています。

当院でも,これまで様々な治療選択肢の中から,わんちゃんのご家族の皆さんと相談しつつ治療を行ってきました。
この秋,その治療選択肢がさらに一つ増えることが決まりました。
抗体を用いて痒みの伝達物質(インターロイキン31といいます)を中和する,新しいコンセプトの薬です。これはヒトのアトピー性皮膚炎治療においても未だ実現しておりません。
重大な副作用の懸念がなく,安全に使えるうえ,先行して発売されていた海外での治療成績も十分期待できるものです。

11月には日本で使用可能になる見通しです。決してこれまでの治療法が無用になるわけではありませんが,待ち遠しいですね。
今後も,優れたものは積極的に採用していくつもりでおります。

獣医師 寺本
  1. 2019/09/11(水) 15:52:22|
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WJVF第10回大会



先週末、大阪で開催されましたWJVF(West Japan Veterinary Forum)第10回大会という学会に参加させて頂きました。この学会では獣医療に関する様々なテーマで講演が行われています。

大学教員をはじめ、各分野で先進的な診療を行われている先生方の講演は普段行っている診療のヒントとなるような話が多く含まれているため勉強になります。

中には学術的な話だけでなく、講演をされている先生の獣医師としてのスピリットが見え隠れし、獣医師としての生き方を学ぶような話もあります。そのような講演は私だけでなく周囲の獣医師も感銘を受けているのがわかるほどです。良い刺激となりました。

獣医師 船木

  1. 2019/07/18(木) 22:20:00|
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豚コレラ防疫作業への参加

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 皆さんも各報道によりご存知のことと思いますが、昨年から県内で散発している豚コレラは依然終息する様子はなく、県外にも拡がりつつあります。先月、豚コレラの感染が確認された恵那市の農場で防疫作業に参加し、普段従事している小動物臨床の仕事とは異なる貴重な経験をしましたのでお伝えしたいと思います。

 防疫作業とは簡単にご説明すると、農場で飼養されている豚全頭の殺処分、埋却及び農場内の消毒を行うことです。当該農場は既に豚コレラの感染が確認されていた愛知県豊田市の農場から豚を仕入れており、導入豚に感染の疑いがありました。2月6日早朝に出る導入豚の検査結果が陽性であればその日の午前中から殺処分を開始するという迅速な流れでした。私は2月6日午前5時過ぎに検査結果の連絡を受けて恵那市に向かい、午前中から夕方まで防疫作業に参加しました。

 私と同じ時間帯に殺処分に携わっていた作業員は200名前後であったと思いますが、作業員の大半を占めていたのは豚舎内での豚の追い込みや死亡豚の運び出しを行われていた岐阜県職員を主とした地方公務員や自衛隊員の方々であり、獣医師は10名程でした。作業を行った豚舎は育成豚と呼ばれる繁殖に用いられる雌豚が集められており、それらの豚は特に目立った症状を示しておらず、外見上は健常に見えました。私は電気ショックを加えられた豚に薬剤を注射する担当となり、2度の休憩時間以外は追い込みに抵抗する豚の鳴き声を聞きながらひたすら薬剤を注射し、約250頭の殺処分を行いました。死亡豚は数頭ずつフレコンバッグに詰められ、農場敷地内に埋却されていました。そして、私が作業を終えた後も、防疫作業は24時間体制で継続され、結果的に翌日の午後11時30分までに全4300頭の殺処分が終了しました。


 殺処分された豚の中には豚コレラに感染していない多くの豚が含まれていたことが推測されますが、ウイルスの拡散防止のためにはその農場で飼養されている全頭の殺処分は避けられません。感染の拡大防止は他の養豚農家を守り、結果的に食料供給の維持に繋がるためです。それを理解した上でも、分娩直後やまだ離乳していないような幼い豚も殺処分の対象となっていたことには特に心が痛みました。

 豚コレラの感染に巻き込まれた豚もそうでない豚も産業動物はペットや野生動物とは異なり本来の寿命を全うすることはできません。豚は本来10〜15年間は生きることができる動物ですが、肉豚はわずか6ヶ月齢で屠殺され肉にされてしまいます。普段、スーパーマーケットなどでは肉は既にカットされてパック詰めにされている状態でしか目にしないため、私はその肉が動物の身体の一部であることを忘れがちになります。しかし、今回止むを得ず動物の命を奪う作業を行ったことが、命の犠牲の元に食生活が成り立っていることを再認識するきっかけになりました。

 最後に、今回の防疫作業の最前線である悪臭が漂い足場の悪い豚舎内で懸命に作業をして頂いた大勢の方々に感謝したいと思います。

獣医師 舩木
  1. 2019/03/16(土) 00:00:06|
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