寺本動物病院Staff Blog

アレルゲン間の交差反応

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イラスト:厚生労働省HPより

厚生労働省の発表している資料では、日本におけるアレルギー疾患は第二次世界大戦以降増加傾向にあり、多くの日本人が様々な症状に悩まされています。
2005年と2015年のデータを比較すると、小中学生においては喘息とアトピー性皮膚炎の患者割合に大きな差がないものの、アレルギー性鼻結膜炎は中学生でやや増加傾向が認められ、いずれかのアレルギー疾患を持つ子供の割合はおよそ三人に一人です。
一方、わんちゃんでも近年アレルギー疾患の発生率は増加傾向にあります。多くの飼い主さんが気になる食べ物に対するアレルギーですが、実際のところアレルギーを起こすアレルゲン物質は例えば鶏肉アレルギーであったとしても単一ではありません。それと似た構造を持つ他のアレルゲンもまた反応を引き起こします。これをアレルゲンの交差反応と言います。

* ナス科(トマト)は日本スギ
* アブラナ科(セロリ、ニンジン)はヨモギ
* ナス科(トマト、ジャガイモ)・ウリ科(メロン、スイカ)・マメ科(ピーナッツ)ミカン科(オレンジ)などはイネ科植物
* ウリ科(メロン、スイカ、ズッキーニ、きゅうり)はブタクサ

などなど、意外なものが花粉と交差反応を示すとされています。
スギ花粉にアレルギーを持つ犬にトマトを与えたところ、30分以内に口唇の腫れ、皮膚の紅潮などが引き起こされたことが報告されています。
また、分類学上離れている鶏肉と魚の交差反応の可能性も指摘されています。
アレルギー疾患をお持ちのペットを飼われている方はこういったこともあるんだということをぜひご記憶ください。

ただ、「うちの子はアレルギーっぽいからアレルギー用フードを使っています」という単純なものではありませんので
自分のペットに無意味な食事制限を強いることがないよう、きちんとした診断に基づく正しい対応を心がけたいものです。

獣医師 寺本
  1. 2021/11/26(金) 00:39:59|
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お泊まり


久しぶりにぱんちょちゃんお泊まりに来ました。
今回は途中から歩かなくなるぱんちゃんの為に犬用のスリングを用意してお散歩に行ってきました。買ってみたものの、嫌がって使えなかったらと心配しましたがすっぽりハマって出会う人にも可愛いとほめてもらって本人も楽らしく見せると喜んで入るようになりとてもいいお買い物でした。
うちの小町も歳をとったからなのか慣れてきたからなのか二人の距離が近くなりました。

二人でご飯を待っている所です。


今回もとっても可愛いぱんちゃんでした
動物看護師 星野
  1. 2021/11/04(木) 21:16:47|
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