寺本動物病院Staff Blog

動物の救急医療



 前回のブログでご紹介しました獣医学会で救急医療に関する講演が興味深かったためお話ししようと思います。
 呼吸器や循環器は直接生命の維持に関わるため、それらの臓器に重篤な疾患をもつ患者さんは一刻も早い処置を必要とする状態で来院されることがあります。一部の心臓疾患が悪化すると発症する肺水腫もこれに含まれ、重篤な呼吸困難が起こる可能性があります。
 肺水腫とは循環不全により血液由来の液体成分が、本来空気で満たされるべき肺の空間内に漏出し、正常なガス交換ができなくなっている状態です。肺水腫を発症している患者さんは呼吸が早く、苦しくて伏せることができないこともあります。
 講演で学んだ肺の超音波検査による肺水腫の診断は呼吸状態が悪化している患者さんに酸素を吸入させながら、かつ苦しがらない体位で検査を行うことができます。肺水腫の診断法としてはレントゲン検査がスタンダードであり、今後も避けられない検査方法なのですが、酸欠状態を少しでも安定化させることが最優先される状況下では容易に撮影できないケースがあります。
 講師の先生には、その他に心臓や腹腔内臓器の救急的な超音波検査に関してもお教えいただき、今後実用的な技術になりそうです。

獣医師 舩木

  1. 2018/11/22(木) 01:19:10|
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