
最近は,人と同様に犬においてもアレルギー性の皮膚疾患が多く認められます。
「イヌアトピー性皮膚炎」は,病気の仕組みがまだまだ完全に解明されているわけではありませんが,
ヒトのアトピー性皮膚炎と多くの類似点を持つことが知られています。
当院でも,これまで様々な治療選択肢の中から,わんちゃんのご家族の皆さんと相談しつつ治療を行ってきました。
この秋,その治療選択肢がさらに一つ増えることが決まりました。
抗体を用いて痒みの伝達物質(インターロイキン31といいます)を中和する,新しいコンセプトの薬です。これはヒトのアトピー性皮膚炎治療においても未だ実現しておりません。
重大な副作用の懸念がなく,安全に使えるうえ,先行して発売されていた海外での治療成績も十分期待できるものです。
11月には日本で使用可能になる見通しです。決してこれまでの治療法が無用になるわけではありませんが,待ち遠しいですね。
今後も,優れたものは積極的に採用していくつもりでおります。
獣医師 寺本
- 2019/09/11(水) 15:52:22|
- 獣医学
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